ヤンさんは近頃、著書である「オールロードバイク・レボリューション」の日本語版は出版されたばかり。この本に関してはおってレビューしたいと思うが、美しい装丁の、よい本である。いまの時代の自転車の楽しみ方の空気がページに漂っている。
房総はというと、グラベル天国であり、激坂天国であるのであった。ほとんど通る人はいないのであろうが、生活道路であるがゆえに道としての命脈を保っている林道は、日本的なグラベルのひとつのショーケース。ヤンさんも借りたバイクで楽しそうに走る。著書の内容から、断定的な物言いの竹を割ったような人かと想像していたら、とても柔和で、お茶目で、よく笑う人だった。
BIKE&FISHに主に使用しているDoppoを駆り出して、40Cのグラベルタイヤを履かせたら、未舗装路が楽しくて楽しくてたまらない。低山なのに山深い房総、最後は日没との戦いになり、十分にアドベンチャラスなライドとなった。行程を終えての疲労感には見合わない距離97km、2000mUPのグラベル路。夜は当地の宿で海のものを囲んでの酒宴となった。年末の、よい時間。距離よりも大切なものはきっとこうした時間なのだろう。