開催中のツール・ド・フランス2022を初めて現地で取材している小玉凌さん。初めて訪れたからこそ実感した、ツール・ド・フランスをツール・ド・フランスたらしめているもの。文章と写真で、それをどう表現できるか。ツール現地からの特別寄稿です。僕は今年、ツール・ド・フランス全21ステージを観に行く機会をもらった。第1ステージの舞台、コペンハーゲンの街と出走した選手、沿道の声援をはっきりと思い出すことができる。そして初めてグランツールを目の当たりにした時に、少し涙ぐんでしまったことも。スポーツと文化が創った「人の凄み」に圧倒されてしまったのだと思う。
自転車レース最高峰のコンペティションでありながらある種の芸術でもあると感じた。このレースが持つ美しさは日本でも周知されている。しかしいざ目の当たりにすると、どのスポーツにも当てはまらない偉大さに感情が動いた。
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