クリスマスイブの朝は、日本各地から大雪の報せが届いていた。遠く四国、名古屋、前橋といったふだんあまり大雪の印象がない地域が白く埋もれるのを見て、寒波の襲来を感じるのだった。寒波が来ようと来なかろうと底冷えの続く八ヶ岳南麓だが、だいたい日本海側のような豪雪地帯が降っているときほどこちらは雪が降らないというのが定説。逆に寡雪地域の雪は、こちらの降雪も意味することが多く、警戒する。朝は庭が白く染まり、夜のうちに雪は降っていたのがわかる。
先日出かけた富士見が大いに路面凍結していたことも思い出され、今日のライドも凍結を恐れてシクロクロスタイヤをロードバイクにねじ込み出かけたのだった。昨今のロードバイクは、33Cくらいのタイヤを易易と飲み込んでしまう。
人気のない大門ダムを抜け、日の春、武川、白州と抜ける。後半は向かい風に苦しめられたものの、ロードライドの心地よさは冬も変わらない。
街、という概念がほとんどない地域であり、コースを走ったが、最後に上がってきたうちゅうブリューイングのタップルームには、楽しげな一団が賑々しくビールを飲んでいた。この日がクリスマスイブであることを告げる、唯一の邂逅であった。